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病気腎移植について  -(社)日本病理学会の見解

平成19年3月23日

(社)日本病理学会理事長 長村 義之


宇和島徳洲会病院での病気腎移植に関して、(社)日本病理学会(以下 病理学会)に多くのお問い合わせをいただいております。宇和島徳洲会病院からご要望があり病理学会から委員を派遣しております。



病理学会では先日の常任理事会、理事会、総会での議論を経て、以下の見解が得られましたのでお知らせいたします。



1.これまで云われて来ております日本移植学会を含めた"5学会"に病理学会は含まれておりません。この件につきましては、日本移植学会も理解をされております。現在、病理学会を含まない5学会が構成されていると伺っております。



2.日本移植学会から文書にてお問い合わせがありましたが、当面病理学会は上記5学会に参画せず、必要な意見を付するという意味での協力的な立場として対応することと致しました。5学会でご議論の結論が病理学会として充分に賛同できるものであれば、そのときに日本移植学会のご了解の上で、6学会として参画する可能性はございます。そのように日本移植学会にはご返事申し上げました。




 移植医療における病理学の基本的な役割は、摘出臓器の術前診断、臓器診断(疾患の程度・広がり、腫瘍であれば切除断端の検索など)、移植後臓器の経過観察(生検などによる)の正確でかつ的確な診断・情報を提供する点にあると考えています。また、術中の迅速診断なども欠くべからざる必須の情報を提供するものと確信しております。今回、病理学会にお問い合わせが多く寄せられたことは、医療の要としての病理学へのご理解が深まってきているものと自負しております。今後も、病理学の基盤としての役割、立場に立脚して社会への責任を果たしてゆく所存でございます。