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大腸癌における抗HER2抗体療法(ペルツズマブ及びトラスツズマブ併用療法)のコンパニオン診断(HER2病理診断)の実施に関する見解

一般社団法人日本病理学会

理事長 小田義直

同 病理診断ガイドライン委員会 委員長

同 固形癌HER2病理診断ガイダンス

策定ワーキンググループ 委員長

金井弥栄

大腸癌サブワーキンググループ SWG長

藤井誠志


HER2病理診断は, 乳癌、胃癌に対して行われていますが、2021年11月に唾液腺癌、2022年3月には大腸癌に対して求められるようになりました。乳癌、胃癌では日本病理学会 乳癌・胃癌HER2病理診断ガイドライン(第2版)の判定基準に基づいて行われる一方、唾液腺癌および大腸癌ではコンパニオン診断としてのHER2病理診断が必須であり、それぞれのコンパニオン診断薬(以下,CDx)承認検査キットの添付文書の判定基準に基づき行われることになります。日常診療において、HER2病理診断を実施するにあたっては,これに用いられる免疫組織化学染色(IHC; immunohistochemistry)法およびin situハイブリダイゼーション(ISH; in situ hybridization)法の双方を検査法の診断基準の成り立ちと背景を十分に理解し,また両法の相互補完関係を把握することが求められます。
今回、日本病理学会として、「大腸癌における抗HER2抗体療法(ペルツズマブ及びトラスツズマブ併用療法)のコンパニオン診断(HER2病理診断)の実施に関する見解」を取りまとめましたのでここに公開いたします。

大腸癌における抗HER2抗体療法(ペルツズマブ及びトラスツズマブ併用療法)のコンパニオン診断(HER2病理診断)の実施に関する見解