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ハンガリーSemmelweis大学と「病理解剖実践ワークショップ(Post Mortem in Practice Workshop)」に関する協力契約書に調印

2014年6月4日、日本病理学会事務局にて,ハンガリーの首都ブダペストにあるSemmelweis大学との間で,「病理解剖実践ワークショップ(Post Mortem in Practice Workshop)」に関する協力契約書への調印式が行われた。
このコースは、病理専門医の養成において病理解剖の経験が必要不可欠なものであるにも関わらず,日本では剖検率が低下している現状を踏まえ,病理研修を行う医師に,ハンガリーの病理学教員による指導および管理の下で系統的に病理解剖の経験を積む機会を提供することを目的として設けられたものである。ハンガリーでは伝統的に剖検率が比較的高く,高い医療水準を保つために医療機関および医科大学において日常的に部検が実施されている。Semmelweis大学はハンガリーを代表する最大規模の医学教育機関で,日常的に3つの言語(ハンガリー語、英語、ドイツ語)による教育が行われ,国際的にも医学教育に貢献している。深山理事長,真鍋功労会員(交渉責任者,元理事)とSemmelweis大学病理学教室Glasz, Tibor准教授との交渉に基づき,病理学会側では専門医制度運営委員会,理事会での了承を得,Semmelweis大学側では教授会での承認を経て,今回の調印に至った。この間の日本病理学会とSemmelweis大学との交渉については同大学卒業生で,日本病理学会会員であるMernyei, Maria氏の尽力があった。
調印式にはSemmelweis大学から副学長のMolnar, Maria Judit教授(学長代理)と外科のSandor, Jozsef教授の二名,日本病理学会からは深山理事長と真鍋功労会員の二名が出席し,契約書に署名した。今夏には二名の若手病理医(専門医)をハンガリーに派遣し,試験的に約1週間のプログラムを体験し,その実際について報告を受ける予定である。剖検率低下による若手病理医の病理解剖経験不足を解決する方法として,この「病理解剖実践ワークショップ」の成功が期待される。

なお,この協定についてはSemmelweis大学ホームページにも掲載されている。

Semmelweis1.jpg深山理事長とMolnar, Maria Judit教授Semmelweis2.jpg真鍋功労会員とSandor, Jozsef教授

Semmelweis3.jpg