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医師臨床研修指導ガイドラインの作成について

(社)日本病理学会
病理専門医制度運営委員会
平成17年11月25日


 平成16年度の研修医も2年目の後半に入り、研修修了基準も提示されました。この中で必修項目であるCPC研修の具体的な指導内容に ついて、厚生労働省から諮問およびガイドライン作成の協力要請がありました。その検討の結果がこの度、国立保健医療科学院ホームページの「新医師臨床研修 制度における指導ガイドライン」の中で、「臨床病理検討会(CPC)レポート」の項目に掲載されましたので、ご報告いたします。今後、CPC研修に関して 病理医に問い合わせなど多くあろうかと存じます。是非ご参照いただき、日本病理学会の提言も踏まえて、適切な対応をお願い申し上げます。


医師臨床研修指導ガイドラインの作成について

厚生労働省では、平成16年度4月に施行された新医師臨床研修制度の趣旨をふまえ、指導医が研修医を指導するにあたっての指針となるよう な、行動目標および経験目標の達成に向けた指導ガイドラインの作成をすすめている。必須項目にかかわる7分野の指導ガイドラインとは別に、研修必須項目で あるCPC研修について、(社)日本病理学会にガイドライン作成の協力が求められた。

作成したCPC研修指導ガイドラインの中で、特に病理医が留意すべき要点を以下に示す。ガイドラインでは、CPC研修は病理学の研修では なくプライマリ・ケアの習得を目指す臨床研修の一環として行われるものであること、したがって研修病院の臨床研修委員会が中心となって臨床各科と病理が協 力した指導体制を築く必要があることを強調し、研修病院の責任において研修医全員にこの必須項目を履修させることを求めた。

CPC研修指導ガイドラインは、国立保健医療科学院のホームページの「新医師臨床研修制度における指導ガイドライン」https://www.niph.go.jp/soshiki/jinzai/kenshu-gl/  の中で、本編 第4章 Ⅱ.経験目標の解説 1.経験すべき診察法・検査・手技、□ 医療記録:臨床病理検討会(CPC)レポート という項目に、試行版として掲載されている。今後、公表されたガイドラインを実際に使って下さった指導医の 方々からのご意見を参考に順次内容の検証と改定作業とを行い、平成19年度には完成版を掲載する予定である。

CPC研修指導ガイドラインの要点

1. 必須項目は、「CPCへの症例呈示」と「レポート作成」の2項目である。対象症例は、剖検例に限られており、外科病理症例は認められない。

2. CPC研修を円滑に行うための留意点

研修病院は、CPC研修のための剖検症例を確保し、指導体制を確立しなければならない。病理医を研修管理委員会のメンバーに加え、さらに CPC研修のプログラムに関する総括指導責任者を定めることが望ましい。研修医を直接指導する病理医は、臨床研修指導医であることが望ましい。CPC研修 の実施要綱については、研修委員会が各臨床科および研修医に周知徹底しなければならない。

3. 一般目標、個別行動目標は、(社)日本病理学会が指針として提示したものに順ずる。