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理事長挨拶

日本病理学会理事長 北川 昌伸

kitagawa170x180.jpg理事長を拝命しております北川 昌伸(きたがわ まさのぶ)です。病理学は、病理診断、病理解剖を通して医療に貢献するとともに、病気の成り立ちやそのメカニズムに焦点をあてて研究を行うことによって医学の発展に寄与する学問分野です。100年以上の長い歴史を有し、約4,700名の会員を擁する日本病理学会は「病理学を基盤とした学術活動の推進と国民から信頼される病理診断体制の構築」をめざして様々な活動を行っています。

病理学教育は医学教育の中心的役割を担っています
病理学は「病気を理解する」学問として医療人の生涯教育に中心的な役割を担っています。医学生は基礎的生命科学の理解を深めたのち臨床医学を学ぶ橋渡しの時期に病理学を学び、実際の「病気」という概念に初めて触れることになります。この時学生は、病理学の講義や実習を通して、臓器・組織が疾患によってどのように変化するか、患者の体の中で起きている病的な過程を理解できるように学んでいきます。その先の臨床実習の段階でも、医療現場での病理診断・剖検診断の実際に触れて病理学を再び学習します。さらに研修医になると初期研修・後期研修を通じて繰り返し病理学の重要性に触れていくことになります。あらゆる医学領域に病理学が関わっていることは言うまでもなく、医療人の生涯学習としても病理学の研鑽は必要です。このように病理学は医療人の生涯を通じて実践的教育の根幹となっているのです。

様々な視点から研究を進めています
病理学は生命科学と臨床医学とを結びつける役割を担う学問であり、ヒトの様々な病気について基礎医学的、臨床医学的な両側面から研究を行っています。基礎的な面では培養細胞や実験動物などの疾患モデルを使って、病気のメカニズムを分子レベルで詳細に解明しています。また臨床医学的な側面を持つ人体病理学では病気を分析するなかで研究すべきテーマを発見し、また逆に生命科学の成果を取り入れて症例を解析するといった実践的な研究をしています。いずれもヒトの病気の予防、治療につながることを目指しており、両面から総合的に病気の研究を進めています。

医療の現場を支えています
「病理診断」は病気のメカニズムを理解した上で根拠を持って的確に行う必要があり、様々な研究の成果が病理診断に生かされています。これに携わる医師(病理医)は初期研修の後、3年間以上の充実した研修を経て試験に合格すると「病理専門医」となります。病理専門医は内科や外科の専門医と同じく基本19領域の専門医の一つで医療の根幹をなす仕事を担っています。顕微鏡を用いた組織診断、細胞診断に加え、病気に重要な分子の発現や異常を調べる分子病理診断やゲノム情報による診断も幅広く取り入れて、個々の患者さんに最も適した医療を提供できるよう努力しています。また、不幸にして患者さんが亡くなった場合には病理解剖によって、臨床医・病理医が協力して医療の質を調査・確認しています。近年、診療途中の予期しない死亡の死因究明のための新しい調査解剖制度が作られていますが、病理医はこのような解剖を通した医療評価でも力を発揮することが期待されています。

加速度的に進歩していく医療技術、飛躍的に増加し続ける医療情報、日々発達する治療戦略開発の中で病理学者・病理医にも多様な人材が必要とされています。しかしながら、現状では病理学領域は臨床医学の分野に比べ人材が不足しています。医療の益々の発展を支えていくためには、こうした現状を変えていく必要があります。皆様のご理解と、ご支援を心よりお願い申し上げます。また、医学生、歯学生、研修医、医学研究関係者の皆様には、是非とも病理学会ホームページをご覧になって病理学の門をたたいていただきたいと思っております。魅力ある病理学を一緒に学んでいこうではありませんか。

       
   歴代理事長挨拶  
 
 
    >> 平成24~29年度理事長 深山 正久  
    >> 平成22~23年度理事長 青笹 克之  
    >> 平成18~21年度理事長 長村 義之  
    >> 平成14~17年度理事長 森 茂郎