HOME
>
日本病理学会について
> ゲノム試料の収集及びゲノムデータの取扱いに関する提言
ゲノム試料の収集及びゲノムデータの取扱いに関する提言 |
平成28年7月12日
日本病理学会理事長 深山 正久
平成28年6月に行われた厚生労働省「「ICH E18:ゲノム試料の収集及びゲノムデータの取扱いに関するガイドライン(案)」に関する御意見・情報の募集について」を受け、日本病理学会では以下の提言を行いました。
※参照:厚生労働省HP
(提言)
今回のICHガイドラインの「ゲノム資料の収集」の項で「研究用に組織検体を採取する場合は、治療方針決定に重要な病理診断に支障を来さないようにすべきである」との文言を入れるべきである。
病理医の行う医療行為である病理診断は特に癌の診断では確定診断となり治療方針決定に重要な役割を演じている。研究用の組織試料等を手術検体から採取する場合には病理診断に必要な部分を除いた部分、いわゆる診療後余剰検体から採取すべきである。研究用の組織検体採取のために、病理診断に必要な部分を誤って除去することにより病理診断を阻害することは、患者の不利益にもつながり厳に慎まなければならない。