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日本病理学会100周年記念病理学研究新人賞授賞式の御報告 |
将来的に日本の病理学がバランスよく発展していくためには、臨床側面である病理診断だけでなく、その基盤となる病理学研究も強力に推進する必要があります。ところが昨今の若手医師における研究指向者の激減は憂慮すべき事態です。この問題を少しでも解決するために、本賞は創立100周年記念事業の一環として、医師・歯科医師で33歳以下(平成29年度より変更)の病理学関連講座大学院博士課程在籍者(MD/PhDコースの大学院博士課程在籍者も含む)を対象として平成23年度から設けられたものです。当初の計画では5年間の予定でしたが、今年度からさらに3年間継続することが理事会で決定されています。
平成29年度は、7名の応募者がありました。委員会のすべてのメンバーの確認による1次審査の後に、7名全員が2次審査に臨みました。第107回日本病理学会総会第1日目午後に2次審査を実施し、以下の3名のみなさんの受賞が決定しました。ますますの研究の発展を祈念します。今年残念ながら落選されたみなさんも、また新たな仕事の進展があった大学院生のみなさんも、来年再度挑戦していただければと思います。
平成29年度受賞者(向かって右から左に、ただし一番右は深山正久理事長、一番左は笠原正典会長)
北脇 優子(東北大・病理診断学)「コルチゾール産生性副腎皮質腺腫内の免疫細胞浸潤のメカニズムの解明」
牧瀬 尚大(国立がん研究センター中央病院)「脱分化ないし異所性分化を示す肉腫におけるMDM2増幅とH3K27me3消失の診断的意義に関する研究」
谷山 大樹(呉医療センター・中国がんセンター病理診断科)「胃腺腫の長期予後に関する検討;腫瘍関連組織球は胃腺腫における癌の発生に関与する」
病理医・研究医の育成とリクルート委員会 委員長 豊國 伸哉