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日本病理学会100周年記念病理学研究新人賞授賞式の御報告 |
将来的に日本の病理学がバランスよく発展していくためには、臨床側面である病理診断だけでなく、その基盤となる病理学研究も強力に推進する必要があります。ところが昨今の若手医師における研究指向者の激減は憂慮すべき事態です。この問題を少しでも解決するために、本賞は創立100周年記念事業の一環として、医師・歯科医師で35歳以下(平成24年度より変更)の病理学関連講座大学院博士課程在籍者(MD/PhDコースの大学院博士課程在籍者も含む)を対象として平成23年度から設けられたものです。平成27年度までの残り1回が予定されており、その継続も検討されています。
平成26年度は、2次審査の定員を超える10名の応募者がありました。委員会のすべてのメンバーの採点による1次審査の後に、8名が2次審査に臨みました。第104回日本病理学会総会第1日目午後に2次審査を実施し、以下の5名のみなさんの受賞が決定しました。ますますの研究の発展を祈念します。今年残念ながら落選されたみなさんも、また新たな仕事の進展があった大学院生のみなさんも、来年再度挑戦していただきますようお願いいたします。
平成26年度受賞者(写真一番右は深山正久理事長、以下右から左に)
西東 洋一(熊本大学)「悪性黒色腫における所属リンパ節内CD169陽性洞マクロファージを用いた予後予測の有用性」
鷲見 公太(神奈川県立がんセンター)「悪性胸膜中皮腫に対する新規病理診断マーカーの検討」
神崎 剛(東京慈恵会医科大学)「Sterologyを用いた日本人におけるネフロン数の推計・ANCA関連血管炎モデルを用いた半月体形成腎炎の発症および進展機序」
山田 裕一(九州大学)「孤立性線維性腫瘍における分子生物学的解析」
大石 直輝(山梨大学)「小児・若年乳頭癌におけるBRAFV600E、TERTプロモーター変異の解析」
病理医・研究医の育成とリクルート委員会 委員長 豊國 伸哉