第2部の根拠となる実証解析データ

[実証データ ⑪] OCT包埋標本より抽出したRNAの品質

  • 胆道癌連続手術検体よりOCT包埋標本を作製して超低温槽 (-80℃)に長期保管し、薄切して常法により全RNAを抽出し、2100 Bioanalyzerシステム (Agilent)によりRIN値を測定した。

OCT包埋標本より抽出したRNAの品質検証

  • 同一保管期間であっても、極端にRIN値の低い検体が散見され (赤)、超低温槽内での乾燥等の影響と考えられた。パラフィルム等で厳重に包装し密閉性の高い容器に収納する等、OCT包埋標本の乾燥を防ぐことが肝要と考えられた。
  • 乾燥した標本等を回避し、RIN値6.0以上の215検体を以後の解析に供した。解析に供した215検体に限ってみると、保管期間とRNAの品質の関係は以下の通り。

OCT 包埋標本の超低温槽(-80℃)における保管期間とRNAの品質

  • 乾燥等によりした極端にRIN値の低い検体を回避すれば、良好な品質のRNAを抽出することができ、超低温槽 (-80℃)における長期保管によっても顕著な品質の低下は見られない。