2012年7月アーカイブ

2012年7月17日

奥平雅彦先生のご逝去を悼む

mr_okuhira.jpgのサムネール画像 本学会名誉会員、北里大学名誉教授奥平雅彦先生は平成24年6月14日、肺癌のため逝去されました。心から哀惜の意を表し,ご冥福をお祈り申し上げます.享年84歳でありました。

 先生は昭和25年、東京大学付属医学専門部を卒業され、東京大学医学部病理学教室、東京監察医務院を経て、昭和47年4月北里大学医学部病理学教室に初代教授として赴任されました。この間、昭和35年7月から1年間米国オハイオ州シンシナティ大学真菌研究部およびユダヤ人病院病理部にResearch Fellow として留学されておられます。先生は内にあっては、病理学担当教授として就任されて以来21年の長きに亘って教育、研究はもとより北里大学医学部・病院の管理運営にも並々ならない貢献をされ、他方、外にあっては、数多くの大学へ出講され、人体病理学の基礎からご専門領域まで、幅広い講義を担当され、今日の病理学の発展に大きく貢献されるとともに、文部省、労働省などの各種審議会の専門委員としてもご活躍されました。
 先生のご専門領域は「内臓真菌症の病理」、「肝臓の病理」が主軸ですが、特筆すべきその一端を述べれば、わが国で初めての汎発性カンジダ症の病理解剖を行い、この年に組織された文部省科学研究費総合研究「糸状菌症」班の第1回班会議で、その剖検所見をご報告されました。また、昭和29年3月、太平洋のビキニ環礁付近で操業中にアメリカの水爆実験で被爆し、その後、白血病およびアスペルギルス症で死亡された第5福竜丸の乗組員(機関長)の病理解剖診断とその起因菌同定に大きく関わられ、病巣組織内でカンジダとアスペルギルスの両者を病理組織学的に鑑別することが可能であることを指摘されました。この事を契機に、深在性真菌症に対する認識の向上と、その病理学的研究が盛んになるきっかけとなったと言っても過言ではありません。その後、内臓真菌症の発症病理、真菌症類似小体を含む真菌症の組織学的鑑別診断、組織内真菌細胞のagingとviabilityおよび臨床経過との関連など、一連の内臓真菌症に関するご研究を重ね、そのどれもが新規の知見として高く評価されました。これらのご業績は第76回日本病理学会総会宿題報告「Opportunistic Fungus Infectionの病理」のご発表に集約されております。
 他方、先生は、肝臓病理学の第一人者としてもご活躍され、特にアルコール性肝硬変について病理学的に詳細に検索され、わが国で初めてアルコ-ル性肝硬変の存在を指摘されるとともに、アルコール性肝硬変・肝癌の病態と成因の解明を主軸とした一連のご研究を展開され、その成果は現在でも高く評価されております。
 先生は「人生、山また山」とよくおしゃっておられましたが、「現役でのお仕事をお続けになりながら、比較的淡々と闘病されておられた」と伺っております。おそらく逝かれる時のご心境は「夕ざれば、大日輪を自らが、投げうつごとく心地良きかな」であったろうと存じます。
先生のご高潔なお人柄と飽くなき真実の探究心を偲びつつ,謹んでご冥福をお祈り申し上げます。合掌

北里大学病理学
久米 光、大部 誠、三枝 信

第103回(平成26年度)日本病理学会総会における宿題報告の募集について

第103回(平成26年度)日本病理学会総会における宿題報告担当候補者の推薦について

 宿題報告担当者については自薦に加えて学術評議員からの推薦を受けております。下記の要領で、宿題報告担当候補者の推薦をお願いいたします。学術評議員から推薦された候補者については、学術委員長名で推薦されている旨をご本人にお伝えし、応募されることをお勧めいたします。

推薦方法:日本病理学会ホームページよりダウンロードした所定の書式に、被推薦者名、演題名(仮題)、簡単な推薦理由、推薦者名、などを記載のこと。

提出先:〒113-0034 東京都文京区湯島1-2-5 聖堂前ビル7階 社団法人日本病理学会事務局

推薦締め切り:平成24年7月31日(消印有効)

本件につきましてご質問がありましたら、日本病理学会事務局または学術委員長までお問い合せください。

 日本病理学会事務局  :TEL 03-6206-9070  FAX 03-6206-9077  jsp-admin@umin.ac.jp
 学術委員長(安井 弥):TEL 082-257-5145  FAX 082-257-5149 wyasui@hiroshima-u.ac.jp

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第103回(平成26年度)日本病理学会総会における宿題報告の募集について(公募のお知らせ)

 第103回(平成26年度)日本病理学会における宿題報告を下記の要領により、募集いたします。


1.応募資格:日本病理学会学術評議員

2.募集人員:3名

3.提出書類:
・日本病理学会ホームページよりダウンロードした所定の書式に、応募者名、演題名、選考用抄録(1,000字以内)などを記載のこと。ダウンロードできない場合は、日本病理学会事務局まで請求のこと。
・講演内容に直接関係のある自著論文50編以内の一覧
・代表的な自著論文10編以内の別刷

4.提出先:〒113-0034 東京都文京区湯島1-2-5 聖堂前ビル7階
社団法人日本病理学会事務局 「宿題報告応募抄録」と明記し、書留郵便でお送りください。

5.締め切り:平成24年8月31日(消印有効)

なお、第103回日本病理学会における宿題報告担当者は、平成24年秋の学術委員会において厳正・公明に選考し、同年11月の理事会審議にて決定いたします。本件につきましてご質問がありましたら、日本病理学会事務局または学術委員長までお問い合せください。

日本病理学会事務局  :TEL 03-6206-9070  FAX 03-6206-9077  jsp-admin@umin.ac.jp
学術委員長(安井 弥):TEL 082-257-5145  FAX 082-257-5149 wyasui@hiroshima-u.ac.jp


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ニュースレター(仮称)配信のお知らせ

 日本病理学会では、事務局から会員の皆様にお届けするニュースレターを、大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)のメーリングリストサービスを利用して提供することになりました。2012年8月頃から試験配信を開始し、当面は会報掲載のお知らせや、PINオンラインアラートなどを配信する予定です。
 メーリングリストの配信先にはUMINのメールアドレス(UMIN-ID)を使用します。UMINメールを利用されていない会員の皆様には、UMINメールアドレス宛のメールを普段お使いのメールアドレスに転送するように一度設定していただくか、ご使用のメールアプリケーションでUMINメールを読めるように個別に設定していただきたく存じます。転送設定や個別のメールアプリ設定はこちら(https://www.umin.ac.jp/email/ )をご参照ください。UMIN-ID登録状況が不明な場合(https://pathology.or.jp/side/HPninshou-091225.html)や今回新たにUMIN-ID取得を希望される会員は事務局( jsp-admin@umin.ac.jp )までご連絡ください。

2012年7月 3日

診断病理サマーフェスト受付再開のお知らせ

事務局移転に伴い、ご迷惑をお掛けしておりましたが、7月4日(水)より診断病理サマーフェストの受付を再開致します。
病理医の先生をはじめ、消化器内科医、消化器外科医、放射線科医の先生方も是非ご参加下さい。


日本病理学会事務局

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