2012年6月アーカイブ
2012年6月20日
山口和克先生のご逝去を悼む

本学会名誉会員、元理事山口和克先生には、2012年2月14日,残胃癌再発のため逝去されました。享年75歳でした。
先生は1937年福井市でお生まれになり、1961年東京大学医学部を卒業され、同大学院に進学、大学院在学中に米国New York州Maimonides Hospitalおよび Downstate Medical Center で3年間、主として病理診断学と腫瘍病理学の研鑽をつまれました。ご帰国後は東京大学医学部助手、同医科学研究所助教授、医学部助教授を歴任され、次いで1988年からは関東逓信病院病理学検査科部長、ついで杏林大学病理学教室主任教授の要職を勤められました。2002年に杏林大学を定年退職され、その後昨年末まで(株)PCL Japan の顧問をお勤めになりました。
先生は留学中に培われた幅広い診断学、腫瘍学の素養を基礎とされ、また指導教官であられた東京大学太田邦夫先生、聖路加病院山中晃先生をはじめとする診断病理学領域の諸家の強い影響の中で育たれ、30歳代以降は時代を画した我が国の代表的な病理診断学者(外科病理学者)として一生をお過ごしになりました。先生は、呼吸器病理、婦人科病理、リンパ網内系など、多岐にわたる領域で、今日なお評価の高い業績をのこされました。とりわけ、藤本吉秀教授と共同で亜急性壊死性リンパ節炎の疾患概念を作り上げられたことが特筆されます。先生方の論文は広く世界の認めるところとなり、今日あらゆる病理の教科書に、論文の筆頭者であった藤本教授と、同時代に同様の概念を提唱された福岡大学故菊池昌宏教授の名を冠してKikuchi-Fujimoto 病として記載されております。とはいえ、先生がもっとも意としておられたところは日常の病理診断でした。先生が所属された施設ではどこでも、先生の診断病理への真摯なうちこみに強い影響を受けて、多くの若い診断病理医が育ちました。先生の診断に対する考え方や技法、思い入れが多くの後輩たちを引きつけ、彼らによって今も広く、またあつく継承されております。
一方で先生は本学会理事、また日本病理医協会会長として病理診断学の振興に力を尽くされました。先生が前面に立って尽力されたのは病理が標榜科として認知される前の困難な時期でしたが、石河利隆先生をはじめとする同志の方々と一緒に、病理の認知をめざして関係諸機関と辛抱つよい折衝を繰り返され、今日の状況の礎を作られました。さらに先生は雑誌「病理と臨床」の創設、立ち上げに深く関わられ、長く常任編集委員を担当されるなどして、外科病理の知識の普及に貢献されました。
先生はフルートを愛好され、写真の領域でも専門家並みの技量をお持ちでした。先生の毎年の発表会,展示会、あるいは賀状などに魅了されたフアンは数知れません。先生はご家庭を大切にされ、最後の日々までお孫さんを慈しんでおられたと伺っております。万感の思いをこめて、先生のご冥福をお祈りいたします。
森 茂郎
(本文は、椙村春彦、長谷川章雄会員が最近書かれた山口和克先生への英文追悼文obituary を、一部ふまえております。)
2012年6月15日
コンサルテーションの受付を一時停止致します。
この度、事務局移転に伴い、平成24年6月25日(月)~7月3日(火)までの間コンサルテーション業務を一時停止致します。7月4日(水)より受付再開致します。
期間中、ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご了承の程宜しくお願い申し上げます。
コンサルテーションに関してのご相談
コンサルテーション委員会委員長 松野 吉宏
海道大学病院 病理部
e-mail:ymatsuno@med.hokudai.ac.jp
el:011-706-5716
2012/06/18
診断病理サマーフェスト受付一時停止のお知らせ
この度、事務所移転に伴い、6月27日(水)~7月3日(火)まで第6回診断病理サマーフェストの受付を一時停止致します。
7月4日(水)より受付を再開致しますが、FAX番号が変更の予定でございますので、後日ご案内致します。
ご迷惑をお掛け致しますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
日本病理学会事務局
2012年6月 7日
事務局移転に伴う業務停止期間のお知らせ
会員各位
関係者各位
この度、事務局移転のため6月27日(水)~7月3日(火)までの間、業務を停止致します。
7月4日(水)より通常業務を開始します。
期間中、ご不便をおかけしますが、何卒ご了承のほど宜しくお願い申し上げます。
尚、新事務局の詳細につきましては、後日ご案内致します。
関係者各位
この度、事務局移転のため6月27日(水)~7月3日(火)までの間、業務を停止致します。
7月4日(水)より通常業務を開始します。
期間中、ご不便をおかけしますが、何卒ご了承のほど宜しくお願い申し上げます。
尚、新事務局の詳細につきましては、後日ご案内致します。
日本病理学会事務局
2012年6月 3日
「第7回専門医の在り方に関する検討会」ヒアリング報告
理事長 深山 正久
平成24年5月18日開催の厚生労働省「第7回専門医の在り方に関する検討会」のヒアリングに、日本病理学会が招請され、深山理事長、佐々木将来構想委員長が参考人として出席しました。
ヒアリングでは、病理医の医療に果たす役割、病理専門医試験、認定、生涯教育に関する取り組みを紹介し、「病理医不足の解決は学会の取り組みだけでは難しい状況」で、「日本における専門医制度の整備という視点からも施策を考えてもらいたい」と要望しました。
<参考資料>
<その他関連情報・資料>