2012年5月アーカイブ

2012年5月17日

森 亘先生の御逝去を悼む

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日本病理学会名誉会員、東京大学名誉教授 森 亘先生は平成24年4月1日、肺炎のため逝去されました。享年86歳でいらっしゃいました。

先生は大正15年1月10日に東京市小石川区にお生まれになり、昭和26年3月に東京大学医学部を卒業され、1年間の実地修練の後、昭和27年に東京大学医学部沖中内科に研究生として在室されてから、東京大学医学部病理学教室で吉田富三教授、三宅 仁教授の下で研鑽されました。

昭和30年には病理学教室の助手となられ、昭和31年から3年間、米国エール大学皮膚科学教室 Lerner教授の下に留学され、メラトニンの発見に貢献されました。昭和35年から昭和43年まで東京医科歯科大学病理学教室助教授をお勤めになり、この間、英国ケンブリッジ大学病理学教室 Coombs教授の下で研鑽をつまれました。 昭和43年から東京医科歯科大学病理学教室教授、そして昭和48年から昭和60年まで東京大学医学部病理学教室教授を歴任され教育、研究、病理診断に尽力されました。この間、昭和56年から58年にかけて医学部長をお務めになり、更に昭和60年から平成元年まで東京大学総長として大学の管理・運営にご尽力なさいました。

先生のご専門は肝硬変、肝細胞癌、劇症肝炎を中心とした肝疾患の病理学、メラトニン発見への貢献とその生理的意義に関するお仕事、胎盤由来のフェリチンと悪性腫瘍との関係などで、昭和56年の第70回日本病理学会総会では「劇症肝疾患」と題する宿題報告をご担当になり、臓器シュワルツマン反応の概念を提唱されました。昭和58年から平成元年まで総務幹事として日本病理学会代表の職責を果たされ、昭和60年には第74回日本病理学会総会の会長をお務めになりました。更には平成5年からは日本医学会会長として我が国の医学の発展に貢献されました。

森先生は科学技術会議議員、医道審議会会長、日本学士院会員なども歴任され、我が国の科学技術・医学の発展にご尽力になりました。

この様な我が国の学術文化へのご貢献により森先生は、平成13年に勲一等瑞宝章、平成15年には文化勲章を受章されました。

先生の明るく爽やかなお人柄は私ども後輩にとって大きな魅力であり、心の支えとなっておりました。平成23年4月の第100回日本病理学会総会に森先生は病の腰痛を押して出席され、100周年記念事業実行委員会委員長として開会の辞を述べられ、その職責を果たされたましたことは、私どもの脳裏に強く焼き付いております。

ここに森 亘先生のご逝去を悼み、生前のご指導に感謝の思いを捧げ、ご冥福をお祈り申し上げます。

平成24年5月
東京大学、人体病理学・病理診断学教室
町並陸生、深山正久

「診断病理サマーフェスト」開催会場および定員変更のお知らせ

この度、開催会場が変更となり、受講定員も増員となりました。またスケジュールにも若干の変更がある予定です。

お申し込みをいただいた方には6月中に各種ご案内、受講料振込用紙等を郵送する予定ですので、恐縮ですが今しばらくお待ち下さいませ。

またご検討中の方におかれても、関係各科の先生とお誘いお合わせの上、是非ご参加下さい。

<変更内容>

 

会場 東京大学本郷キャンパス内  伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール

                https://www.u-tokyo.ac.jp/ext01/iirc/access.html

 

定員   400名

 

スケジュール  詳細未定 若干の変更がある予定です。


>>「診断病理サマーフェスト -病理と臨床の対話-」の詳細はこちら

2012年5月14日

日本病理剖検輯報新規登載について

日本病理剖検輯報への新規登載の希望がございましたら、6月15日までに事務局宛に次の情報とともにご連絡ください。

1.病院の正式名称
2.病理部門の名称
3.病院(代表)の連絡先
 〒番号、住所、電話番号、FAX
4.剖検輯報担当者名
 ※常勤の方。病理医不在の場合は、技師長、事務の方、他科の医師等でも可
5.担当者の連絡先
 所属部署、職名、電話、FAX、E-mail

連絡宛先
社団法人日本病理学会事務局
TEL:03-5684-6886 FAX:03-5684-6936


○登録には平成23年1月1日~平成23年12月31日の期間に1例以上の剖検症例が必要です。
○日本病理学会病理専門医研修認定施設および研修登録施設の認可には、剖検輯報へのデータ登載が必須となります。特に今秋登録施設の新規・復帰申請をお考えのところで、昨年秋に平成22年分のデータ登載をしていない施設は、必ずご連絡下さい。
○申請後、実際に手続き書類が送付されますのは8-9月頃となります。
○日本病理学会登録施設、認定施設の新規・復帰申請をご希望の場合は、
秋に別途書類の取り寄せが必要となります。学会からのお知らせにご留意下さい。
参考 昨年のお知らせ

2012年5月 9日

お詫び 名誉会員推戴の件

平成24年5月9日
本病理学会理事長 深山 正久

日本病理学会会員各位

 4月27日開催の第101回総会で37名の新名誉会員の推戴につき、ご承認をいただきました。しかしながら、昨年度までにすでに終身会費をお納め済みで、本年度より名誉会員の推戴をうけられる予定の9名の先生が、不手際にて候補者名簿にお名前が登載されていなかったことが判明いたしました。該当される先生には、ご迷惑、ご不快な思いをおかけすることとなり、誠に申し訳ありませんでした。
 会員の先生方には改めて、第58回秋期特別総会時にこの9名の先生方の名誉会員推戴につき、4月に遡る形でご承認をお願いする予定でございます。 
 今回このような事態になりましたこと、心よりお詫び申し上げますとともに、事務局には厳重な注意を申し渡しております。ご容赦、ご理解を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
該当される先生方 (敬称略・ABC順)
相羽 元彦、花井 淳、井上 達 、小林 晏、松尾  英一、
三俣 昌子、岡安 勲、田中 智之、吉村  教皞

2012年5月 7日

「診断病理サマーフェスト -病理と臨床の対話-」のご案内

この会は、病理と臨床の対話を行なおうとするものです。お互いの対話によって理解し合い、明日の臨床に役立てることを目的としています。臨床医は病理を、病理医は臨床を学び、両者を結びつけて理解します。今回は第6回「消化管疾患の病理と臨床  」をテーマに下記の要領で開催いたします。病理医のみならず、消化器内科医、消化器外科医、放射線科医の先生方も是非ご参加下さい。

1.開催日程
2012年 8月25日(土)13:20-18:40
2012年 8月26日(日) 9:10-12:00

2.会場
東京大学本郷キャンパス内
伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール
https://www.u-tokyo.ac.jp/ext01/iirc/access.html


3.対象
病理医,消化器内科・外科医,放射線科医など

4.世話人
藤盛孝博 (獨協医科大学医学部病理学 教授)

5.参加費
20,000円(初期・後期研修医,大学院生15,000円) 

6.講師(講演順)
落合淳志  国立がん研究センター東病院 臨床腫瘍病理部 部長
吉永繁高  国立がん研究センター中央病院 消化管内視鏡科 医員
九嶋亮治  国立がん研究センター中央病院 病理科 医長
長浜隆司  財団法人早期胃癌検診協会中央診療所 所長
大倉康男  杏林大学医学部病理学 教授
田中信治  広島大学病院内視鏡診療科 教授
味岡洋一  新潟大学大学院医歯学総合研究科・医学部 病理学第一(臨床病理学) 教授
平田一郎  藤田保健衛生大学医学部消化管内科学 教授
田中正則  弘前市立病院臨床検査科 科長
星原芳雄  経済産業省診療所 所長
木下芳一  島根大学医学部内科学第二 教授
笹野公伸  東北大学大学系研究科・医学部 病理病態学(病理診断学) 教授
岩下明徳  福岡大学筑紫病院病理部 教授

7.症例提示・説明(第3部・第4部)
冨田茂樹  獨協医科大学病理学(人体分子) 准教授
廣田誠一  兵庫医科大学病理学(病院病理部門) 主任教授
八尾隆史  順天堂大学医学部人体病理病態学講座 教授
藤井茂彦  京都桂病院消化器センター消化器内科 副部長
松田尚久  国立がん研究センター中央病院   消化管内視鏡科 医長
上野秀樹  防衛医科大学校外科 講師
藤盛孝博  獨協医科大学医学部病理学 教授

8.総括(第4部)
石川雄一  がん研究所病理部 部長

9.司会進行
田久保海誉 東京都健康長寿医療センター 研究所 研究部長 
福嶋敬宜  自治医科大学医学部病理診断部 教授
菅井  有  岩手医科大学医学部病理学講座 教授
岩渕三哉  岩手医科大学医学部 保健学科 臨床生体情報学 教授
井村穣二  富山大学大学院医学薬学研究部病理診断学 教授

10.参加申し込み    終了
専用の申込書(PDF形式)に必要事項を記入のうえ社団法人日本病理学会事務局にお申し込み下さい。先着400名まで受け付けます。受付後参加費振込口座(郵便振替)をお知らせいたします。初期・後期研修医、大学院生は所属長の署名による証明が必要です。

11.問い合わせ先
社団法人日本病理学会事務局
〒113-0034 東京都文京区湯島1-2-5 聖堂前ビル7階
TEL:03-6206-9070 FAX:03-6206-9077 

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