2007年5月アーカイブ

2007年5月16日

細田泰弘先生のご逝去を悼む

細田泰弘先生 日本病理学会名誉会員、慶應義塾大学名誉教授 細田泰弘先生におかれましては、平成19年4月2日、呼吸不全のためご逝去されました。享年75歳でいらっしゃいました。
 細田泰弘先生は昭和6年7月22日に東京都大田区南千束にお生まれになりました。昭和30年に慶應義塾大学医学部を卒業後、大学院生として病理学教室に入室され、昭和35年6月には病理学教室助手となられました。その後、同講師、同助教授を経て、昭和60年4月に慶應義塾大学医学部病理学教室教授に就任されました。この間、昭和42年にはChina Medical Board Fellowとして1年間、ベイラー大学医学部病理学教室へ留学されております。平成9年3月に定年退職され名誉教授に就任されるまで、実に37年間の長きにわたり、慶應義塾大学医学部病理学教室において教育、研究、臨床病理診断業務に尽力されました。
 先生は、人体材料の詳細な形態学的観察が疾患病態解析の基盤であるとの研究姿勢を貫いておられました。脈管病理学や甲状腺病理学を専門とされ、とりわけ脈管系疾患に関する研究では多くの優れた業績を残され、平成5年4月には第82回日本病理学会において「肺高血圧症・その人体病理と実験病理の一断面」と題した宿題報告を担当され好評を博されました。また、平成8年には会長として第85回日本病理学会総会を主催されております。先生のご活躍は研究面にとどまらず、平成元年4月から平成7年3月までの7年間にわたり日本病理学会理事、会計幹事を務められたほか、日本脈管学会、結合組織学会、炎症学会(現炎症再生医学会)、動脈硬化学会、脳卒中学会、リウマチ学会、甲状腺外科学会、疾患モデル動物学会など、多くの学会の理事、幹事、評議員の重責を果たされました。さらには、医道審議会委員、海外邦人医療基金評議員、文部省学術審議会専門委員など、多く公的役職をも歴任されました。
 先生は、強い情熱を持って医学部学生や若手医師の教育に臨まれ、その講義は多くの学生の目を病理学に向けさせた素晴らしいものであったと聞き及んでおります。また、医学における病理解剖の重要性を力説され、新入教室員の教育に際しては、ご自身の執刀により長時間をかけて病理解剖の実際を厳しくご指導する姿勢を貫かれたことは、語り草になっております。
 残念ながら、私自身は細田泰弘先生ご自身から直接ご指導いただいた経験はありませんが、日本病理学会、日本結合組織学会、炎症学会(現炎症再生医学会)、日本リウマチ学会などでお会いすることが多く、細田先生から多くの教えをいただくとともに、個人的にも大変親しくさせていただきました。また、門下生の先生方から現在も多くのご支援をいただくとともに、細田先生に関わるいくつかのエピソードを伺うにつれ、先生の偉大さに感服しております。
 ここに細田泰弘先生のご高徳に思いを深くするとともに、謹んで哀悼の意を表し、先生のご冥福を心からお祈り申し上げます。

平成19年5月7日

慶應義塾大学医学部病理学教室 教授
岡田 保典

2007年5月 8日

日本病理学会のパブリックコメント(厚生労働省意見募集に対して)

平成19年5月8日
理事長 長村 義之


  先日厚生労働省より意見募集のありました「診療行為に関連した死亡の死因究明等のあり方に関する課題と検討の方向性」について下記の通り病理学会よりコメント致しましたのでご報告申しあげます。

  日本病理学会のパブリックコメント(PDFファイル)

平成19年度臨時総会について

平成19年5月8日
理事長 長村 義之

会員各位

  きたる平成19年5月22日(火)16時より17時まで学士会分館(東大赤門脇)に於いて、下記事項を付議のため社団法人日本病理学会平成19年度臨時総会を開催いたしますのでご出席くださいますようご案内申し上げます。
 なお、出席の如何に係わらず必ず別途郵送致しました出欠票(ご欠席の方は、必ず委任状をご提出ください)を5月15日までにお送りくださいますようお願いいたします。委任状には必ず捺印してください。


議 題
1. 平成18年度事業報告並びに収支決算に関する件
2. その他

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