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「第6回診断病理サマーフェスト」開催報告

お知らせ
 第6回診断病理サマーフェスト(2012)の概要が消化管専門誌で紹介されました。
 
 
 
「第6回診断病理サマーフェスト」開催報告
獨協医科大学 病理学(人体分子)藤盛孝博
(第6回診断病理サマーフェスト世話人担当)
 
 日本病理学会では、病理医と臨床医の対話を目的に夏休みを利用して毎年、8月の最終土日に『診断病理サマーフェスト』を開催している。深山正久(東京大学、現理事長)と真鍋俊明(京都大学)らが中心となって始まった。したがって、開催場所は東京大学もしくは京都大学関連施設となっている。今までに「婦人科病理と臨床」(東京)、「肺の臨床・画像・病理」(京都)、「骨軟部疾患の病理と臨床」(東京)、「悪性リンパ腫の病理と臨床」(京都)、「脳腫瘍の病理と臨床」(京都)、を開催しており、今回で第6回目である。テーマは「消化管疾患の病理と臨床」であった。企画については、世話人と杏林大学 大倉康男、岩手医科大学 菅井有、富山大学 井村穣二らが行った。彼らと共に作成した企画案が、診断病理サマーフェスト委員会(森谷卓也委員長、青笹克之前理事長、松原修前委員長、新旧委員ら)で検討され今回の開催となった。
当初の開催場所は東京大学鉄門記念講堂であったが、初期の申込者の数から病理学会事務局と東京大学病理学教室スタッフのご判断とご協力で、本年の4月開場の東京大学医学部伊藤謝恩ホール(伊藤国際学術研究センター地下2階)で行うことになった。謝恩ホールは写真でわかるように真新しく、しかも400名の入場が可能な大きな会場であった。初日の19時から懇親会も同じ場所で行われた。
参加者は305名で、うち消化器医29名、放射線科医11名であったが、特記すべきは研修医が約100名参加していたことである。30名近い講演者と司会進行係および東京大学スタッフ、病理学会事務局など総勢約350名が一同に介したことになる。反省会で診断病理サマーフェスト委員会の面々が大きなホールに変更したことに感謝した所以である。
会の進行は8月25日(土)、13時から深山理事長の開会の辞に始まり、第1部として、早期消化管癌の治療と新しいガイドライン(進行係 田久保海誉)、第2部として、消化管の生検診断?炎症の病理診断のポイントとその臨床的意義?(進行係 福嶋敬宜、次回当番世話人、肝胆膵)が18時40分まで行われ、前述の懇親会が賑やかに19時から開催された。演者と進行係の絶妙の配分で予定通り会が始まり、予定通り会が終了した。このことは2日目の8月26日(日)9時から12時まで行われた第3部(症例検討:進行係 菅井有)と第4部(Neuroendocrine tumorの病理の問題点:進行係 岩渕三哉、井村穣二)でも継承され、時間通りに終了した。活発な討論と力感ある講演は参加者の一人として大変勉強になった。特に、第4部石川雄一(がん研究所病理)が肺のNeuroendocrine tumor(NET)の解析から肺、消化管において神経内分泌癌は腺神経内分泌癌の一つの表現形であり、従来のcarcinoid(NET, G-1 and G-2)とは異なる連鎖とまとめていたのは今後の問題も含めて興味深い総括であった。
 今回の診断病理サマーフェストからハンドアウトがカラー構成になり、CD-Rが同時配布できたことは参加者に好評であったようである。会の詳細はプログラムを添付する。第7回(京都)にもふるって参加願いたい。(文中、敬称を略した。今回提示した写真は森谷委員長提供である)
 最後になりましたが、今回協力を賜った関係各位に委員の一人として深謝します。ありがとうございました。


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会場内の様子

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ドリンクスペース

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伊藤謝恩ホール