第3部の根拠となる実証解析データ

[実証データ ②] 固定時間・ホルマリンの種類と濃度のDNAの品質に対する影響

  • 単一施設において、死後3時間以内に実施された病理解剖例から得られた大腸粘膜と肝臓を用いて解析した。
  • FFPE Tissue DNA kit (Qiagen)によりゲノムDNAを抽出し、Tape station - genomic DNA (Agilent)を用いてDIN値を測定した。ここでは、DIN値2.3以上で (青線)、アンプリコンシークエンシングが可能なライブラリ作成が70%以上の確率で可能と考える。
    固定時間・ホルマリンの種類と濃度のDNAの品質に対する影響
  • 高緩衝 (0.05M)10%ホルマリン1-3日以内の固定が望ましい (赤矢印) (A)。形態の保持等に留意するならば、1-3日以内の固定であれば、高緩衝としてホルマリン濃度を上げることも可能である (青矢印) (B)。固定時間を3日以内まで短縮出来ない施設においては、高緩衝ホルマリンを用いることが必須である (B)。非緩衝ホルマリンであれば、解析可能であるのは1日以内の固定までと考えられた (B)