第2部の根拠となる実証解析データ

[実証データ ⑦] 凍結方法のRNAの品質に対する影響

  • 同一症例手術検体の同一部位 (非癌部)より採取した2-3mm角ほぼ等大の組織片において、凍結方法を変えて一定期間保管後、TRIzol (Thermo Fisher)により全RNAを抽出し、その品質を比較した。
  • 比較する処理方法は以下のとおり。
    • #1: 摘出後速やかに組織検体を収めたチューブを液体窒素に浸漬して急速凍結
    • #12: 摘出後速やかに組織検体を収めたチューブをドライアイス・アセトンに浸漬して凍結
    • #13: 摘出後速やかに組織検体を収めたチューブを超低温槽 (-80℃) に凍結保管
  • RNAの品質評価は、2100 Bioanalyzerシステム (Agilent)によるRIN測定、増幅長994 bpのRT-PCR反応により行った。

凍結方法のRNAの品質に対する影響

凍結方法のRNAの品質に対する影響の表

  • 液体窒素に替えてドライアイス・アセトン等で凍結を行った場合でも、解析に供するまでの保管期間が短期であれば、RNAの品質に顕著な影響はない。