第2部の根拠となる実証解析データ

[実証データ ④] 核酸庇護剤のゲノムDNAの品質に対する影響

  • 同一症例手術検体の同一部位 (非癌部)より採取した2-3mm角ほぼ等大の組織片において、各種核酸庇護剤に浸漬して液体窒素中で一定期間保管後、フェノール・クロロフォルム法でゲノムDNAを抽出し、その品質を比較した。
  • 比較する処理方法は以下のとおり。
    • #1: 摘出後速やかに核酸庇護剤を用いず液体窒素により急速凍結
    • #8: 摘出後速やかに核酸庇護剤Aに浸漬して液体窒素により急速凍結
    • #9: 摘出後速やかに核酸庇護剤Lに浸漬して液体窒素により急速凍結
    • #10: 摘出後速やかに核酸庇護剤Pに浸漬して液体窒素により急速凍結
    • #11: 摘出後速やかに核酸庇護剤Sに浸漬して液体窒素により急速凍結
  • DNAの品質評価は、アガロースゲル電気泳動、Agilent 2200 TapeStation システムによるDIN測定、増幅長1241 bpならびに2823 bpのゲノムPCR反応により行った。

核酸庇護剤のゲノムDNAの品質に対する影響

核酸庇護剤のゲノムDNAの品質に対する影響の表

  • 核酸庇護剤中で凍結した組織を核酸抽出手技に供した場合、DNAの品質は概して影響を受けない。